結果はというと……。


執事科の鷹見くんは減点なし。わたしたちメイド科は、いくつか減点をもらってしまったけれど、グループとしての評価は、全グループ唯一のS評価をもらえた。

それに、最後のハプニングカードの対応も「よく見てる」とほめてもらったんだ。



「宮戸さん」


授業終了後、鷹見くんに呼び止められた。

「さきに行ってる」と、永遠くんと奏音ちゃんは教室に戻った。


「ホテルの近くに和菓子屋があるって、どうしてわかったの?」

「それは……」


あまり話して気持ちのいい理由ではないんだけど……。


「十和田さんに『授業で使うから和菓子を買ってきて』ってお願いされたことがあって。学校から一番近い和菓子屋さんがそこで、実際に行ったときにホテルも見えたからわかったの」


結局その和菓子は授業で使わなくて、きらいだからあげると、わたしが食べるはめになったんだ。

でも、すごくおいしくて。

あのお店の和菓子なら、コースのしめに出てもおかしくないと思った。