「……う、うん」


 息を呑み、真人くんに目線を合わせる。


「俺、由真が好き」


 一点の迷いもなく、真っ直ぐに私に気持ちをぶつけてくれた真人くん。嬉しくてまた、泣きそうになった。

「私ね、由衣に『八島くんにつりあうのは頭が良くて顔も美人で、非の打ち所がない人だよ。そういう人しかつりあわないし、そういう人しか認めない』って言われたの……」

「…………うん?」

「私、真人くんと付き合っていいのかな……きっと、由衣みたいにおもう人はたくさん出てくるだろうし」

「俺さ、由真と付き合いたくて、主にクラスメイトだけど人付き合いも頑張ったし、少しでも由真につり合うように見た目にも気をつけるようになった」

「うん、真人くんとてもかっこよくなった。元からかっこよかったけど」

「俺をかっこよくしてくれたのは由真だよ。由真だから俺、頑張れた。由真がいたら俺はこれからも頑張れるし、頑張りたい」


 真人くんの言葉はいつもストレートで迷いを感じない。私の曇った視界がどんどんクリアになっていく。そんな気がした。