アイドルの妹だからってイジメないで



戻りたいな。

でもわかっている。

戻れるはずがないって。



みんな変わっちゃったもん。

でも一番変わったのは、私なのかもしれない。



嫌われたくない。

ハブられたくない。

りん友ないの自分の居場所を死守したくて、イヤなことはイヤだと言えなくなってしまったから。



「もう俺はりん友について何も言わない。仲良くするも距離を取るも、虹湖自身が決めることだと思う」


「……うん」


「ただ、これだけは言わせて欲しい」


「ん?」


「自分の心の声をちゃんと聞いて、自分自身を大事にしろ」


「えっと、どういうこと?」


「つらい気持ち我慢して無理して笑っていられるほど、人は強くないってことだよ。あと俺にこんな心配かけんな、バーカ」


「いいこと言ってくれたと思ったのに、いきなりディスられたんですけど。……って。フフフ、勇大ありがとう。りん友と逃げずに向き合う覚悟ができたよ」


「素直な気持ち、吐き出せるといいな」


「うん。じゃあ私、そろそろ行くね。お兄ちゃんたちのライブ、一瞬たりとも見逃したくないし」


「ちょっと待て」


「まだ何かあるの?」


「これも持っていけ」