「遅れてごめんなさい」
男性4人、女性3人が私を見る。
「お疲れ、大変だったね。忙しかった?」
唯が言う。
「うーん、午前中はよかったのに、15時に入院。」
私が言うと、女性3人が
「あー、それは大変だったね。」
と労ってくれる。
唯以外の2人も同じ病院で働く看護師で、唯の後輩。
私と唯は部署が違うけど、入社式で意気投合して、
それからよく遊んでいる仲なのだ。
その後輩2人とも遊んだことある。
名前は尾崎里緒菜(おざきりおな)25歳と山口茉奈(やまぐちまな)25歳。

「まあ、とりあえず、あそこ座って。」
唯が示してくれる方の空いてる席に向かった。

「はじめまして。お邪魔します。」
そう言いながら空いた席に座った私。

「え?!」
前の席にいた男性が、私を見ていった。
顔を見た瞬間、私もつられて
「は?!」
と言った。

そこには、忘れたくても忘れられない見覚えのある男性がいた。