蓋を開けるとそこには通帳と印鑑が入っている。
日奈子はゴクリと喉を鳴らして通帳を手に取った。

開いて確認してみると、毎年6万円ずつ貯金がされているのがわかった。
小学校から短大卒業までで、90万円近くある。

「よかったぁ」
これを使えば少額の借金をするだけでカズへのプレゼントを購入することができる。

日奈子は心底安堵したのだった。