ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。

同伴のときにホストを遅刻させるわけにはいかないから、なにをするにしても時間と場所は気にしておかないといけない。
《日奈子:居酒屋とかでもいいかな?》

飲み屋さんならホスト店の近くに何件もある。
使い勝手がいいから、今までも何度かカズと一緒に行ったことのあるお店だ。

《カズ:最近同伴で居酒屋ばっかりなんだよな。もっと、おしゃれなところにしない?》
おしゃれなところと言えば、駅前のホテルのレストランが咄嗟に頭に浮かんできた。

カズもきっとそのレストランのことを行っているんだろう。
すぐさまOKの返事をしたかったけれど、日奈子の指先が止まった。

ホテルのレストランだとかなり高くなってしまう。
フルコースでも注文されたらその後のホスト店で遊ぶお金がなくなるかもしれない。

と、悩んだのもつかの間だった。
少しお金に心配があるときのためにキャッシング店が近くにあるんだ。

日奈子はそう思い直し《日奈子:いいよ!》と、返事をしたのだった。