「そ、それって私を店に引き止めるためにロマンス的な感情を利用してるってこと!?」
思わず声を荒げると光がニヤリと笑ってみせた。

「残念だけど違う。単純に俺の好みのタイプだからだ」
そ、それってつまり本気の恋愛ってこと!?

そう質問しようとしたとき、突然光が足を止めた。
いつの間にか大きなお屋敷のようなお店が目の前に立っている。

日奈子が気が付かない間に駅から随分離れたところまで来たみたいだ。
「今日はここで遊んでいく」

光はそう言うと慣れた様子でお屋敷の中へと入っていったのだった。