今では膝枕とかしてくるし、一体なんだと言うんだろう。
そんな疑問を持っている日奈子を光はマジマジと見つめた。

それから「お前、毎日鏡を見ているんだろう?」と、質問された。
「当たり前でしょう。私キャバクラ嬢なんだから」

メークだってちゃんと自分でやっている。
鏡は嬢にとって必須アイテムだ。

ムッとして光を見ていると、今度は不思議そうな顔を浮かべられてしまった。
「だから、なに!?」

「お前は自分の顔を見ているようで、ちゃんと見てはないんだな」
「なにそれ、意味わかんないんだけど」

「周りを見てみろ」
光に言われて周囲を見回してみると、なぜかやけに人と視線がぶつかることが多いことに気がついた。

男女問わずに視線がぶつかるが、圧倒的に男性と目が合うことが多いみたいだ。
今度は日奈子が瞬きをする番だった。

「なんだか見られてる気がする」