ここで寝るわけにはいかない。
けれど光はすでに寝息を立て始めていた。

「ちょっと寝ないでよ」
と、光の肩を揺さぶろうとしたけれど、途中で手が止まってしまった。

日頃から休まずに仕事をしている光の姿を思い出すと、ここで起こすのが可愛そうになってしまった。
まぁ少しだけならいっか。

日奈子はそう思い、自分も目を閉じたのだった。