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立ちんぼに季節はない。
どれだけ寒くてもどれだけ暑くてもそこに立ってお客さんがつくのを待っている。
日奈子は近くのスーパーでホット紅茶を購入して、それを両手に抱きしめるようにして暖を取りながら橋の上に立っていた。
コンビニは高いから、あまり使わないようにしている。
「おばさん、また来たの?」
若い立ちんぼがお客さんから開放されて戻ってきた。
声をかけてきたのは茶髪の似合う女のコで、気の強そうな顔をしている。
ここで何度も見かけたことのある子だとすぐにわかった。
日奈子は視線を泳がせるようにして女のコの声が聞こえなかったふりをした。
「ねぇ、無視すんなよ」
女のコがすごんでくるので渋々視線をそちらへ向ける。
女のコの目は釣り上がり、明らかに日奈子を敵視しているのがわかった。
「おばさん何歳? こんなところで立ってられたら、私らまで年寄りだと思われるんだけど」
女のコの言葉に近くにいた数人から笑い声が漏れた。
立ちんぼに季節はない。
どれだけ寒くてもどれだけ暑くてもそこに立ってお客さんがつくのを待っている。
日奈子は近くのスーパーでホット紅茶を購入して、それを両手に抱きしめるようにして暖を取りながら橋の上に立っていた。
コンビニは高いから、あまり使わないようにしている。
「おばさん、また来たの?」
若い立ちんぼがお客さんから開放されて戻ってきた。
声をかけてきたのは茶髪の似合う女のコで、気の強そうな顔をしている。
ここで何度も見かけたことのある子だとすぐにわかった。
日奈子は視線を泳がせるようにして女のコの声が聞こえなかったふりをした。
「ねぇ、無視すんなよ」
女のコがすごんでくるので渋々視線をそちらへ向ける。
女のコの目は釣り上がり、明らかに日奈子を敵視しているのがわかった。
「おばさん何歳? こんなところで立ってられたら、私らまで年寄りだと思われるんだけど」
女のコの言葉に近くにいた数人から笑い声が漏れた。



