2月のはじめ。
暖房が完備されていないひんやりとする教室で私と友達の菜穂ちゃんは2階の窓からこっそりと顔を出して裏庭を見ていた。
視線の先には矢崎翔真と隣のクラスの可愛らしい女の子が向かい合わせで立ち尽くしている。
「絶対告白だよね、あれ…」
人の恋路に興味津々のお年頃である菜穂ちゃんは目をキラキラと輝かせながら窓の外に視線を向けた。
「だろうね~、ふぁーあ…」
一方私は全くもって興味を示すことなく、のんきにあくびをひとつ。机に突っ伏して目を閉じた。
「ちょっと!瑠花!」
「んー?なにー」
閉じた瞳をもう一度開けると慌てた様子で手をバタバタとさせる菜穂ちゃんがいた。
口がアワアワと動いていて可愛い。
頭のてっぺんにそびえ立つトレードマークのお団子も同時に動きに合わせて揺れていた。
「また振ったっぽくない!?」
「えー?」
どれどれ?と私ももう1度窓を覗き込むと、女の子が目元に手を当てどこかに走り去っている様子が目に入った。
「あー…ぽいね~、」
女の子は多分泣いていた。そして取り残された翔真はポツン、とその場につっ立っていた。
「あ、私今日日直だ!、ちょっと職員室行ってくる!」
「うん!分かった」
暖房が完備されていないひんやりとする教室で私と友達の菜穂ちゃんは2階の窓からこっそりと顔を出して裏庭を見ていた。
視線の先には矢崎翔真と隣のクラスの可愛らしい女の子が向かい合わせで立ち尽くしている。
「絶対告白だよね、あれ…」
人の恋路に興味津々のお年頃である菜穂ちゃんは目をキラキラと輝かせながら窓の外に視線を向けた。
「だろうね~、ふぁーあ…」
一方私は全くもって興味を示すことなく、のんきにあくびをひとつ。机に突っ伏して目を閉じた。
「ちょっと!瑠花!」
「んー?なにー」
閉じた瞳をもう一度開けると慌てた様子で手をバタバタとさせる菜穂ちゃんがいた。
口がアワアワと動いていて可愛い。
頭のてっぺんにそびえ立つトレードマークのお団子も同時に動きに合わせて揺れていた。
「また振ったっぽくない!?」
「えー?」
どれどれ?と私ももう1度窓を覗き込むと、女の子が目元に手を当てどこかに走り去っている様子が目に入った。
「あー…ぽいね~、」
女の子は多分泣いていた。そして取り残された翔真はポツン、とその場につっ立っていた。
「あ、私今日日直だ!、ちょっと職員室行ってくる!」
「うん!分かった」