「だって俺、咲来からまだ一度もちゃんと好きだって言われてないし」
「そっ、そうだっけ!?」
てっきり、言ったとばかり思ってた。
「うん。だからさ、聞かせて?」
紫苑くんの顔が近づき、至近距離で見つめられる。
「う……」
そんなにじっと見つめられると、緊張するんだけど。
「何? なかなか言えないってことは、もしかして咲来、俺のこと好きじゃないの?」
「そ、そんなことない! 私は、紫苑くんのことが本当に好きだもん……って、あっ」
「ん。よく言えました。えらいよ、咲来」
紫苑くんが、私のおでこにチュッと口づける。
「ねぇ、咲来。ギュッてして良い?」
私が頷くと、紫苑くんが抱きしめてくれる。



