「きゃっ」 「咲来、危ない!」 踏み台から落ちた私は、いつの間にか自分の背後に来ていた紫苑くんもろとも倒れ込んでしまう。 「痛ぁ」 気づいたら私は、紫苑くんを押し倒すようにして図書室の床に倒れ込んでいた。 ……え。 紫苑くんの身体の上に覆い被さるような体勢に、私は一瞬思考が止まる。 「わーっ! ごっ、ごめん!」 我に返った私は、慌てて彼から飛び退く。 「痛たた」 「紫苑くん、ほんとにごめん。大丈夫!? って、あ……」 床から起き上がった紫苑くんを見て、私は固まってしまう。