毎週水曜日は、園芸委員の活動日だ。

「あ、あ、あの……、竹森くん……」

 昼休み。外に遊びに行こうとしている竹森くんに声をかけたら、迷惑そうににらまれた。

「なに?」

 にらまれるのは、わたしの声が小さくて、話し方も態度もおどおどしてるから。

「あ、あの……、きょ、今日はこれから園芸委員の仕事があって……」

「そうなんだ? じゃあ、いつもみたいに、上野山さんがひとりでテキトーに出といてよ」

 二年一組の園芸委員は、わたし、上野山(うえのやま)美咲(みさき)竹森(たけもり)(しゅん)くん。

 なんだけど……。

 今日も竹森くんは、委員会の仕事をサボって遊びに行こうとしてる。

 いつもなら、一回断られたらすぐに引くのだけど……。

 今日はそういうわけにもいかなかった。

 この頃、うちのクラスだけ、わたししか園芸委員の活動に参加していない。そのせいで、委員長から注意を受けたのだ。