「ゆり… 待て!一緒に… 」
「大丈夫です、慣れておりますから」
そう言って咲夜に微笑むと次の瞬間、ゆりねは花魁の姿に変わっていた。艶やかな声で、見回りの警官に擦り寄る。

「〇〇様に会わせて頂きたく出向かせて頂きましたがどこに行けば… 」
その隙に咲夜は足を引きずりながら進む。
「…ゆき、待ってろ… 」
ゆりねの言った仲間の姿が見えた瞬間、咲夜は自分の居場所を伝えるよう仲間達に叫んだ。

「雪美は… 雪美は、どこだ…!!」
「咲夜様、落ち着いてください!」
腕を掴まれたが咲夜は振りほどこうとする。
「早く行かなきゃ… 今直ぐに行かないと… また、奪われる… 」
そのまま一歩踏み出し、力が抜けた。
「さ、咲夜様!!!」
安心したのか、それとも限界だったのか。咲夜は雪美の名を呼びかける途中で、静かに意識を失った。
おすず達からの支配はまだ終わっていなかった。だが、雪美との再会に向かう道だけは繋がり始めていた。

