鏡と前世と夜桜の恋


人形になる寸前で辛うじて人でいさせる細い糸がプツンと切れた。

ゆき… ゆき… あ"あ"あ"あ"…
ゆきゆきゆきゆきゆきゆきゆきゆき…

咲夜はネジが外れた壊れた人形の様に笑い出す… その様子を嬉しがっていると勘違いし喜ぶおすずと陽菜。

「咲夜さんもっとだよ、もっと… 」


咲夜の上で達したおすず
服を脱いだ陽菜は自分の中に咲夜自身を挿入させた。

「咲夜さん…すごいっ… 」

咲夜は天井の1点を真顔で見つめ、陽菜が果てるまで呪文を唱えるかの様に何度も何度も心の中で雪美の名前を呼び続けた。

「終わったかい?ならおどき、次は私の番だよ!」


達した陽菜は咲夜の顔の上に跨り… おすずは咲夜の全身を舐め回し陽菜同様に挿入する。

「いいねいいね、蓮稀様のとは大違い」

触られれば勝手に反応する… そんな自分が嫌になる。咲夜の体は自ら果ててもないのに体中はベタベタだった。

いつまでこんな事が続く?俺はいつまで生きられるんだろう。


今すぐにでもゆきを迎えに行きたい、迎えに行くって約束したのに…

すべての終わった後牢は再び閉ざされ、次に現れたのは藤川だった。藤川は咲夜を気が済むまで痛めつけた。

毎日毎日鎖の擦れる音が夜と交互に訪れる。

鎖、鎖、鎖、鎖…
ゆき、ゆき、ゆき、ゆき…
咲夜は狂ったように笑い続けた。


風呂には通されず、食事と呼べるものは銀色の器に放り込まれた残り滓だけ。酸っぱい臭いが鼻を突き、喉が拒む。

それでも咲夜は逆らわなかった。

逆らう意味を完全に見失い、日々削られていく名も、誇りも、感情も。


その中でただ1つ削れずに残るもの…


暗闇の中で何度も何度も呼ぶ名前…

それが尽きる時、自分も終わるのだと咲夜はどこかで確信していた。