屋敷には、おすず、陽菜、藤川がいた。まるで茶でも飲むかのような顔で咲夜を迎える。

「おやおや〜人殺しが来たよ」
「… 殺してやる」
短刀を抜き、おすずに向かって迷いなく振り下ろす咲夜… が、笑う。3人とも余興の見せものを楽しむように。
藤川の合図で奉行所の男達が雪崩れ込んだ。
咲夜の体は背後から、横から、容赦なく組み伏せられる。
「放せ!!! 殺してやる… お前らだけは…!!」
「怖いね怖いね〜 ちなみにゆきちゃんの事は、申又が京まで着いて行ったから大丈夫だからねえ」
… は?
申又が?なんであいつが?
咲夜の頭の中で何かが完全に切れた。
俺が行くはずだった、ゆきと京へ行くのは俺だった… 約束したのに。
「…ゆき…ごめん…」
咲夜は狂ったように暴れる、理性はもう無い。ただ獣の叫びだけが残る。
「咲夜さん怒ってる、こわぁい❣️」
「蓮稀様といいお前達は私が育てたようなもの… 恩も知らないのかい」
「黙れ… ゆきを返せ… 」
藤川の合図で咲夜への体罰が始まる… 殴られ、蹴られ、骨が鳴る。
咲夜の罪状は既に決まっていた。
鈴香と実の兄・蓮稀を殺した凶悪. 犯。おすずと陽菜を襲った狂人。
真実など誰も必要としていない。
「…ゆき…ごめん…」
意識が闇に沈む瞬間まで呼ぶ名は1つだけ。

