裂ける音、鈍い衝撃、言葉にならない気配が、次々と雪美に重なっていく。叫びたいのに自分の声が恐怖で震え消えていく感覚の間で心が引き裂かれた。
雪美が泣き叫ぼうとすれば、ある男は雪美の口に自身を押し込み、ある男は雪美の手を使わせ、またある男は雪美の中を使い、雪美の体を乱暴に扱った。
た、助けて…
声にならない声は意味を持たず男達に雪美はされるがまま…
やがて聞き覚えのある声がした。
「や、やめろ!雪美を離せ!」
声の主は申又。
助けてくれる、そう信じた。そう、信じたかった。雪美は一瞬、助かったと思い安心した表情を見せるが申又はそれを見て腹を抱えて笑った。
「なーんて、コイツらは俺の仲間!沢山可愛がってもらって良かったなー雪美!」
申又の声は軽かった。怒りの仮面を被った様に見せかけているが場の空気と同じ温度で… 男達の笑いが起きた時に分かった、申又も共犯者の1人だと。
申又は雪美に跨り
ここぞとばかりに雪美を痛め付けた。
雪美の表情は一気に冷めた顔付きになり抵抗も諦めただこの悪夢が終わるのを待つ。
胸の奥で何かが切れ、痛みよりも先に諦めが来た。もう、どうでもいい、と… どうでもよくなってしまった自分が1番怖かった。
助けが来たと一瞬だけでも思った。その期待が見事に裏切られた瞬間、胸の奥が凍りついた。
言葉は意味を失い信じていた輪郭が崩れる音だけが残る。
すべてが遠のいたあと、雪美は1人でボロボロのまま河岸に横たわっていた。
着物は役目を失い、身体は自分のものではないように重く、時間が流れているのかも分からないほど…
その場から動くことすら出来なかった。

