「ねぇ、後ろ、背後霊」 「うわ、ホントだ。行こっ」 私に冷たい視線を投げ付けてパタパタと廊下を走って行く女子2人。 その背中を見送りながら、私は胸に抱えた教科書とペンケースぎゅっと抱きしめた。 悔しくて涙が出そうになる。 でも、泣きたくない。 学校で・・・人前でなんて、泣けない。 負けたくない。 なんで・・・ なんで、こうなったのだろう。 私が何かしたわけじゃない。 普通に学校生活を送っていただけなのに。