しかし、腕を掴まれる寸前で止まった。
誰かが先輩の腕を掴んでいた。

それは、

加納先輩だった。

「その子に何しようとした?」
加納先輩はすごく怒った顔をしていた。
始めて見せた顔だった。
「えっと、あの・・・」
3人の女子たちは顔面蒼白になっていた。

「俺がこの子に片思いしてるだけだから。
今度この子に何かしようとしたら、女でも容赦しないから。」
そう言って、私の持っていたゴミ箱を持ってゴミ置き場のほうに向かった。
私もついて言った。

「ごめん。俺のせいで。
 もう二度とこんなことにならないようにするから。」
そう言って去って行った。

加納先輩は私を守ってくれた。
いつも笑顔を絶やさないし、愛想よくしてたのに、
私のせいで、そのイメージを崩してしまった。