「わがまま?」
絵美は驚いて聞き返す。

花子が家に来てから、わがままだと感じたことは1度もない。
それどころか、絵美のことをお姉ちゃんお姉ちゃんと慕ってくれている。

「絵美ちゃん。なにか嫌なことがあったらいつでも相談していいんだからね?」
お父さんの言葉に絵美とお母さんは不思議そうな表情で顔を見合わせたのだった。