“下剋上”を宣言してから、ついに1週間。
放課後の体育館を利用して、お互いの勢力を比べることになった私たちは、味方が集まってくるのを舞台の上で待っていた。
紫くんとか、まばらには、もう人が集まってきてるけど…。
「たかが1週間で総長の俺に勝てるわけない」
すこし離れたところに立っている赤史と、仁科さんを見る。
くやしいけど、赤史の言うとおり。
私が引き抜けたのは、3ぶんの1程度。
中立派がいることをさしひいても、このままじゃ赤史たちと五分五分…。
約束の時間が近づいて、体育館に入ってくる人が増えたのをながめたあと、私は目をつむった。
「いやいや、1週間あればいろんなことができるよー?特に、俺たちみたいな不良って扱いやすいし?」
「ふん、言ってろ」