ひらりと、軽く手をふったレン先輩は、私を連れて教室からはなれる。
ガンッ、とうしろから物に八つ当たりする音が聞こえてきて、教室に視線を向けつつ、私はレン先輩に声をかけた。
「あの、レン先輩。私がCometのみんなに頼みこんで、味方をしてもらいます」
「そう?じゃあがんばって。まぁ、俺もできるかぎりのことはしとくから、あんま気負わずにね」
軽い調子の声に、負ける心配なんてしてなさそうだなぁ、とすこし気が抜ける。
でも、赤史の言うとおり…なのはむかつくけど、レン先輩って“一匹オオカミ”らしいし。
一から味方集め、しなきゃいけないよね?
…がんばろう!
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「お願いします!」
ふかぶかと頭を下げて、真剣な気持ちを伝える。



