「どうやってって。知らない?“下剋上”」
「あ…!」
そういえば、すっかり忘れてた。
勝負に勝てば、総長と姫を交代させられるシステム。
それを使えば、私でも姫にもどれるんだ。
でも、勝負の内容を決める権利は総長である赤史に…。
「俺、ほとんどの勝負には勝てると思うよ。ただ、1つ条件がある」
「条件…?」
「二葉ちゃんを姫にすると、もれなく俺も総長になっちゃうでしょ。だけど俺、群れんの好きじゃないからさ。総長の役目は、放棄する」
「!」
なんて条件を…と思ってから、赤史の姿が思い浮かんだ。
…なんだ、ほとんど変わらないじゃん。
「それは、大丈夫です」
「ほんと?よかった。…まぁ、総長が不在ってなかなか大変だと思うからさ」
金原先輩は、じぃっと私を見つめる。



