どうしようもない私の手を取った人。

「その言葉、そっくりそのままお返ししますー。彩海のほうが抱え込むんだから、定期的に毒抜きしなよ?」

「……うん、ありがと。」

 サナの言葉に何度も元気づけられてきた私。今日も例外ではなく、ほっと息が吐けた。

 ありがとうって、何度言っても伝えきれないや。

「それじゃあ彩海、明日ダメそうだったら電話して。勉強も、根詰めないでゆっくりね。」

「うん。じゃあ、また明日。」

 私の家の前で、サナとバイバイする。

 その背中を見送ってから、私は家の中に入った。

「ただいま。」

「おかえりー。」

 夕食の準備をしているんだろうか、キッチンのほうからお母さんの声が飛んでくる。

 淡々としているその声は、聞いた後にどうしてか物凄く虚無感に襲われて。

 私は急いで、階段を駆け上がって自分の部屋の扉を閉めた。

 そしていつもの恒例、無性に泣きたくなるこの現象。

 また勉強も、趣味のアニメーション作りもやる気にならないほどのだるさに襲われるこの現象。

 胸がざわざわして気持ち悪くなって、気が付けば私はベッドに身を投げ出していた。