どうしようもない私の手を取った人。

 だから一生懸命考えて答えを出そうとするも、結局分からない。

「……教えてください、三ツ谷君。」

「ん、りょーかい。」

 このまま考えたってきっと埒が明かない。

 そう思い至った私は、白旗をゆっくり上げた。

 そして三ツ谷君が笑いながら、こう教えてくれる。

「彩海さんの自己肯定感の低さを上げる事、朝遅刻しないで来れるようになる事、責任感を必要以上に抱え込まないようにする事、エトセトラ……ほら、まだまだやる事はたくさんだよ?」

「えっ……嘘。」

「嘘じゃないって。実際、彩海さんが悩んでて改善したい事ばっかりでしょ?」

「うっ……確かに、そうだけど。」

「それなら、ゆっくりでいいから改善していこう? 俺、手伝うから。」

「でもっ、それは申し訳な――」

 申し訳なさすぎる。そう言葉にしたら。

「そんな事今は思わないで。自分の体調とか、心とか、そっちを気遣ってあげて。そーしなきゃ、今度こそ倒れるよ?」

 ……そう言われると、もう何にも言い返せない。

 三ツ谷君は、的を得た事を言うのが本当に得意だ。むかつくくらいに。