どうしようもない私の手を取った人。

 この時が、私にとってはすっごく救われる瞬間だったりして。

 泣いちゃった事もしばしばあるくらい、私は精神的にやられた事もあって。

 彩海が豆腐メンタルすぎるだけだ、とよく言われるけど……もう否定する事さえ、億劫になってしまっている。

 違うとはっきり言えたらどれだけ良い事か、と毎度思いながら結局は愛想笑いしか返せない。

 そんな私はきっと、普通の人とは少し違うと思う。

「愚痴ならいつでも聞くからさ。……無理して、ぶっ倒れる事だけはしないでね。彩海が倒れたら、あたし泣く自信しかないから。落ち着きとかなくなるから。」

「んな大袈裟な……。」

 とも言えないのが、サナである。

 サナは男気もある女の子だけど、正義感が強く嘘は言わないタイプ。

 嘘だと思う事でも、本当にしてしまうのがサナだ。

 だからこそ、ありがとうと伝えたい。

 私にとってサナとの時間は、本当にかけがえのない大切な時間。

 壊す事なんて、したくない。

「サナも気を付けてよ。あんまり一人で抱え込まないでよね。」