どうしようもない私の手を取った人。

「……三ツ谷君って、やっぱり分からない。」

「そう?」

「私からしたら、全然分からないよ。」

 三ツ谷光っていう男の子が、理解できない。

 あの日、私に躊躇なく“可哀想”だって言ってきた意味。

 私を子供のように、そして自分は親であるかのように慰めてくれた意味。

 そして今、こうも必死に私にとって良い方向にしようと行動してくれている意味。

 それら全てが、私にとっては分からないもので。

 きっと理解しようにも、できないんだろうって。

 どういう思惑があるのかは知らないけど、疑問の中から一つ挙げるとしたら。

「……三ツ谷君は、どうして私を助けてくれるの?」

 まっすぐ、真剣な瞳で彼を見据える。

 彼が逸らせないように、彼をはっきり捉える。

 だけども彼は、ふっと笑うばかり。

「前も言ったと思うけど、俺には壊れる一歩手前の彩海さんを助けたいって気持ちがあったからだよ。それ以上でもそれ以下でも、決してない。」

「三ツ谷君は見返りとか、求めないんだね。」

「求めるものじゃないからね。……あぁでも、強いてもう一つ挙げるなら」