感謝しても、しきれない。

 その後サナと軽い雑談をして、寒くも綺麗な星空の下、サナを途中まで送り届けた。

「それじゃあ、また明日ね彩海。」

「うん。また明日、サナ。」

 いつもの言葉を交わし、サナの背中が小さくなるまで見届ける。

 そして完全にサナが見えなくなってしまったところで、私はぎゅっと拳を作った。

 せっかくサナが励ましてくれたんだ、めげたくない。

 少なくともサナは、私を認めてくれている。月乃も、きっと認めてくれてるはずだ。

 お母さんやお父さんだって、たまに厳しい意見を出してくるけど普段は優しいし。

 何より、三ツ谷君が。

『彩海さんは、誰よりも頑張ってるよ。』

 あんなにはっきりと、認めてくれている。

 だから……もう少しだけ、頑張ってみようって。