どうしようもない私の手を取った人。

 だって実際、偉くないもん……私。

「何にもできない、こんなばかみたいな私……必要ない、でしょ……っ? 私なんて、いなくても変わらない……!」

《彩海落ち着いてって! 何も今全部を受け入れろって言ってるわけじゃ――》

「どうすればいいか、もう分からないっ……!」

 助けてよ、誰か。

 誰でも良いから、助けて。

 否定する暇もないくらい、私を肯定して。

 死にたい、消えたい私を……どうにか留めて。

《今から家行くわ。ちょっと待ってて。》

 電話は繋がったまま、家を飛び出したらしいサナ。

 そしてその数分後、断りもなしに私の部屋に上がってきた。

「彩海……っ! 一旦落ち着きなよ……!」

「っ、うぅっ……。」

 背中を優しくさすりながら、サナは落ち着くまで私の傍にいてくれた。

 こうなったのは初めてで、サナに宥められるほど焦りが生まれる。

 早く落ち着かなきゃ、早く泣き止まなきゃ……って。

 結局はそう思うほど焦って酷くなって、落ち着いたのは30分後だった。

「……彩海、落ち着いた?」