どうしようもない私の手を取った人。

 それは私にとっては図星で、顔を歪める他なかった。

 そう、だって分かってるけど……。

『彩海なら、大丈夫よね? 一人でもできるわよね?』

 弟が病弱で、何度も何度も言われてきたそれは。

 いつしか自分を奮い立たせる薬になっていて……毒にもなっていた。

 一人でやらなきゃ。何でも一人でできるようにならなきゃ。

 そうしなきゃ――……。

『どうしてこうなってるの……!? どうして、彩海っ……!?』

 失望、される。

 嫌だ。いやだいやだ。

 それだけは、嫌だ。

 認められたい、褒められたい、頑張ったねって言ってほしい。

「彩海さんは、誰よりも頑張ってるよ。」

「っ、ぇ……。」

「学級委員長の仕事も、前期までやってた健康委員長も、勉強も全部。手を抜いた事なんてないし、いつだって無我夢中になって頑張ってた。だから、そろそろ手を抜きなよ。」

 また、知ったような口を……。

 ……何も、言えない。当たり、すぎて。

 何なの三ツ谷君は。エスパーなの? 超能力者なの?