どうしようもない私の手を取った人。

 これも、綺麗事かもしれない。

 少なくとも私にはそう聞こえてしまい、急いで三ツ谷君から距離を取った。

 彼にとってはそれが正義なのだろうか。はたまた偽善だと分かっていながらやっているのか。

 そんな事私には分からないけど、私にとっては全部全部綺麗事で偽善。

 ……そう思えてならない。

「私は、違うの。」

「何が?」

「三ツ谷君に助けられなくても、なんとかできる……! 私はできなきゃならないからっ!」

 今まで言われてきたのは、頼られてるって感じる言葉ばかり。

 だからその期待に応えようって、頑張ろうって思ったら……体の自由が利かなくなった。

 でも、プレッシャーになんて感じた事なかったのに。

 足枷になってるだなんて、思った事なかったのに。

「まず彩海さんは、そーゆーとこ直そうね。」

「そういう……?」

「一人で何でもしようとするとこ。ダメだよ、一人じゃできない事なんてこの世に星の数ほどあるんだから。」

 まだ虚勢を張っている私に、宥めるように紡いだ三ツ谷君。