どうしようもない私の手を取った人。

 しかも、私を全て見透かしているような目で……見てくる理由も、知りたい。

 三ツ谷君に対して全てが、『何故』となってしまう。

 きゅっと唇を結び、じっと彼を見る。

 中庭だからか、肌寒い風が目の前を通り過ぎた。

 それと同時に、三ツ谷君が伏し目がちに私を見つめたと思うと。

「彩海さんを、どうにかして助けたいと思ったからだよ。」

 なんて、あっさりと言った。

 ……私を、助けたい?

「どうして。」

「このままいけば彩海さんは、自身を壊してしまうし壊れてしまう。今の彩海さんは、その一歩手前だ。だから、助けたいって……思ったんだよ。」

 壊す、だなんて。

 壊れる、だなんて。

「っ、じゃあ何だって言うのっ! 私が壊れるからって、三ツ谷君には関係ないよね……!? 他人の心配より、自分の心配しなよ!」

 散々周りから言われてきた言葉を、三ツ谷君にもぶつける。

 三ツ谷君には迷惑かけたくない。私みたいな惨めな思いをしてほしくない。

 そんな一心で私は、震える唇でなんとか声にした。