どうしようもない私の手を取った人。

「どうしてそう思うの?」

「だって……今朝の事が、あるから……。」

「あぁ、そっか。彩海さんはやっぱり、可哀想な人だ。」

「っ……!」

 ――ドンッ

 可哀想なんて、言わないで。

 可哀想って、どうして言うの。

 どこが可哀想に見えるって言うの。

「私は、わたし、は……っ、可哀想じゃないっ……!」

 三ツ谷君を壁に追いやり、震える手で彼を押さえつける。

 何にも知らないくせに。何にも分かってないくせに。

「ただ今のままじゃダメだから、私なりに頑張ってるだけ。だから、可哀想じゃない!」

「……その結果が、休みがちの彩海さん?」

 違う。そう否定できたら、どれほど楽だろうか。

 分かっているはずだ、私だって。自分の体と心は悲鳴を上げているのに、無視して変な責任感で学校に来て。

 無様な結果になっている事からも、目を逸らして真っ向から否定して。

 ……三ツ谷君の、言う通りなのに。

「俺は、彩海さんの気持ちとか行動原理とかは全く分からない。そもそも、彩海さんのことだって何一つ知らない。」