どうしようもない私の手を取った人。

「ううん、大丈夫。入れる、から。」

「でも顔が……無理しないで良いのにっ……。」

「無理、してないよ私。」

 サナを安心させたくて、乾いた笑顔を浮かべる。

 でも口ではこう言ってるけど……実際、何が無理するに入るのか分からない。

 私自身無理してると感じてないし、これくらい普通だと思う。

 むしろ、遅れて学校に来るんだったら怠けているほうだろう。

 流石にサナの前で情けない姿を見せるわけにはいかず、私は強がりながらも教室へと。

 スクールバッグを自分の席に置いたところで、前の席の友達が話しかけてくれた。

「おはよ、彩海。……今日調子悪い?」

「……おはよう月乃。まぁまぁ、の調子かな。」

 月乃は結構仲が良い友達で、同じ教科係で仕事をしている。

 だけど最近は休みがちだから、月乃に申し訳なさすぎる。

「あ、そーだ彩海。明日数学ワークの提出日だったじゃん。一緒にやろ?」

「え、そ、そうだったっけ……!?」

「うん、そうだよ! もしかして、忘れてた感じ?」

「……うん、記憶からさっぱり。」