どうしようもない私の手を取った人。

 そのまま学校に向かってしまおう。そうしたほうが、絶対良い。

 多分今、三ツ谷君ともう一度顔を合わせたら情けない姿を見せてしまう。

 そうすればそれこそ私は彼の言うような、“可哀想”な人になる。

 それだけは避けたかったから、なりふり構わずに走った。



 ……そして、学校に着いたは良いものの。

「ぅ……やっぱりしんど……。」

 教室近くで私はうだうだ立ち往生していた。

 教室は相変わらず、朝のホームルーム前だと言うのに騒がしい。

 こういう時が学級委員の出番なんだろうが、生憎今は調子が良くない。

 というよりも、教室に入るのがしんどくて入るには入れない。

 どうしたものか……。

 入ってしまえば楽なんだろうが、入るまでが……なぁ。

 なんて、一人うじうじとしていたら。

「あっ、彩海っ……!」

「さ、サナ。」

「大丈夫? 顔色悪いけど……やっぱ教室に入るの、しんどい? 保健室行く?」

 教室から出てきたサナに慌てて声を掛けられ、早速心配させてしまう。

 もうこれも毎朝の恒例になっているけど、私は決まってこう答える。