気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす


あれ?

どうしちゃったんだろう……。


「……叶愛?」

歴くんに気づかれ、顔を覗きこまれる。


「す、すみません……、まろんが美味しそうにご飯食べてくれてるのを見てたら、なんか……急に」

「ふーん、そう」


そんなことで泣くか普通、とかなんとか言われると思ったのに。
予想とはまるで違う優しい声が返ってきて戸惑う。


急に色んな感情が混ざりこんで、もっと泣きたくなった。


ここに連れてきてもらえて本当によかった。

あのまま路地裏に座り込んで死んでいたら、まろんをひとりにしちゃうところだった。


まろんがいるのに、死んでもいいなんて一瞬でも思ってしまった自分が信じられないし許せない。


「もう絶対ひとりにしないからね」


満足した様子で今度は水をぺろぺろと舌で掬い始めるまろん。

その愛しい顔をそっと撫でた。