「嘘だよ、おかえり叶愛」
「っぅ、……れ、きくん」
涙が邪魔して、うまく呼べなかった。
「お前って俺に会えなくても泣くし、会えても泣いちゃうんだ。ほんと……可愛いーね」
「……え、」
泣いてたこと、どうして知ってるんだろう。
やっぱり歴くんって、この世のすべてを知り尽くしてる超人なのかな。
……なんて顔を熱くしていると。
「あのー、オレもいるんすけどね一応」
と後ろから声がかかる。
そ、そうだった。
龍くんも見てたんだ……っ。
慌てて体を離そうとすれば、目敏く肩を抱き寄せられた。
「なに離れようとしてんの」
「う、……うぅ、だって」
龍くんがやれやれと首を振る。
「いちゃいちゃするのはいーですけど、車に乗ってからにしてください。時間外手当でるなら別に何時間でも構いませんけどね」



