気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす



門をくぐった先、停まっている車の前に誰かが立っているのが見えてハッとする。


辺りが暗いせいで輪郭しかわからないけど、……間違いない。



「歴くん……っ」


思わず飛びついてしまう。

刹那、大好きな甘い匂いに包まれて、じわっと、涙が滲んだ。



「あーあ。誰かと思ったら俺に黙って家を出ていった悪い子じゃん」

「うぅ……、それは、ほんとにごめんなさい」


「すぐ戻ってくるって紙に書いてたくせに」

「ご、っ、ごめんなさ、」


「謝って済むと思ってんの」



突き放すような低い声に、びくっとした。

……のも、つかの間。


「んぅ……っ」


唇を優しく塞がれる。