気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす

「っ、ごめんなさい、龍くんに、一緒に行きたいって私が頼んだんです」

「………」

「私が強引に頼んだので、龍くんは何も悪くないです……っ」

「……へーえ」



その視線、声に触れると、夜の光景が鮮やかに蘇ってくる。

記憶だけじゃなく感覚まで呼び戻されたようになって、体の奥がひっそりと熱を持つ。



「ずいぶん仲良くなったみたいじゃん」


難なくキスできる距離まで唇を寄せられて。


「なあ、あとで覚えとけよ」


くすっと笑いを含んだ低い声が響いた。


「?……はい、」


と反射的に返事をしたものの。

そのときはまだセリフの意味なんて
まるで理解していなかった──────。