「何がどうなって、こうなったのかしら…」
翌日。
ぶつぶつ呟きながら、美紅は朝から荷物をまとめていた。
昨夜の話は半分夢ではないかと思いながらも、取り敢えず支度をする。
「えっと、着替えとかだけでいいのよね?え、本当に住むの?」
話の聞き間違いだったら恥ずかしい。
でも確かにそういう流れになったはず。
とにかくソワソワと落ち着きなく用意する。
時計の針が11時に差し掛かる頃、外から車のエンジン音が聞こえてきた。
この音は伊織のスポーツカーの音だ。
確信すると、美紅は戸締まりをしてから大きなバッグを持ってマンションのエントランスに下りた。
「こんにちは。準備出来た?」
「こんにちは。あ、はい。取り敢えずは」
伊織は美紅の手からバッグを受け取ってトランクに積むと、助手席のドアを開ける。
「どうぞ乗って。お昼は食べた?」
「いえ、まだです」
「俺もなんだ。どこか食べに行こうか。あ、ドア閉めるよ」
口を挟むタイミングを逃し、美紅は助手席に座って大人しく成り行きに任せる。
「えーっと、どこか行きたい所ある?あ、苦手な食べ物は?」
「いえ、特にありません」
「じゃあ俺に任せてもらってもいい?」
「はい」
「うーん、どこにしようかな」
しばらく考えた後、伊織は、ひらめいたとばかりに得意気に言う。
「そうだ!横浜へ行こう!」
翌日。
ぶつぶつ呟きながら、美紅は朝から荷物をまとめていた。
昨夜の話は半分夢ではないかと思いながらも、取り敢えず支度をする。
「えっと、着替えとかだけでいいのよね?え、本当に住むの?」
話の聞き間違いだったら恥ずかしい。
でも確かにそういう流れになったはず。
とにかくソワソワと落ち着きなく用意する。
時計の針が11時に差し掛かる頃、外から車のエンジン音が聞こえてきた。
この音は伊織のスポーツカーの音だ。
確信すると、美紅は戸締まりをしてから大きなバッグを持ってマンションのエントランスに下りた。
「こんにちは。準備出来た?」
「こんにちは。あ、はい。取り敢えずは」
伊織は美紅の手からバッグを受け取ってトランクに積むと、助手席のドアを開ける。
「どうぞ乗って。お昼は食べた?」
「いえ、まだです」
「俺もなんだ。どこか食べに行こうか。あ、ドア閉めるよ」
口を挟むタイミングを逃し、美紅は助手席に座って大人しく成り行きに任せる。
「えーっと、どこか行きたい所ある?あ、苦手な食べ物は?」
「いえ、特にありません」
「じゃあ俺に任せてもらってもいい?」
「はい」
「うーん、どこにしようかな」
しばらく考えた後、伊織は、ひらめいたとばかりに得意気に言う。
「そうだ!横浜へ行こう!」