紅色に染まる頃

その後、場所をホテルに移して結婚披露宴を行う。

美紅は鮮やかな紅の、豪華な柄付けが施された色打掛姿で、髪型も新日本髪に変えて入場した。

本堂リゾートの役員や社員、由香子達『四つ葉のクローバー』の社員、須賀やお菊、春代、その他にも大勢の人に祝福されて美紅は伊織と微笑み合う。

お色直しでは、伊織がこだわって選んでくれたウェディングドレスに着替えた。

「美紅。なんて綺麗なんだ」

控え室で伊織は鏡越しに目を見張る。
和装では分からなかった美紅のスタイルの良さが際立ち、スラリと美しく気品に満ちたドレス姿に、伊織はただ感嘆のため息を洩らす。

ティアラとアクセサリーも眩く輝き、美紅自身もキラキラとしたオーラをまとっていた。

「日本のお姫様から西洋のプリンセスに大変身だな」

ついに美紅は、クスッと笑いをこぼす。

「伊織さん、大げさです」
「いいや、ちっとも大げさじゃないよ」
「またそんなこと言って。それなら伊織さんも、お殿様から王子様に大変身ですね」
「ええー?それは変でしょ」
「変じゃないですよ。ほら、そろそろ写真スタジオに行きましょう」
「おっと、そうだったな。綺麗な美紅を写真に撮っておかないと」

二人は手を繋いで、仲良く歩き出した。