その数日後。
早速美紅は、伊織が新しい宿の候補地を2泊3日で下見に行くのに同行することになった。
「今回は、東北を回ろうと思ってるんだ。ノスタルジックな日本の原風景に、やはり桜は欠かせない。ちょうど見頃を迎えた桜を見に、東京から北上しよう」
「はい」
そして美紅の希望で、二人は車で向かうことになった。
「やれやれ。まさか本当にこうなるとは……」
高速道路を気持ち良さそうに運転する美紅に、伊織は小さくひとりごつ。
ジーンズにスニーカー、髪もゆるく一つにまとめた美紅は、目を輝かせてスポーツカーの運転に夢中になっている。
(なんだろう。いいんだよ、いいんだけど……。俺は出来ればもっと、こう、甘い雰囲気に。いや、あくまで仕事中だから、これでいいんだけど。でもやっぱり、せっかく二人切りなんだし……)
頭の中でぐるぐると同じセリフを繰り返す。
そんな伊織の様子は気にも留めず、終始美紅はご機嫌だった。
「お天気も良くて最高のドライブ日和ですね!」
「そうだね」
「えーっと、まずは会津若松の鶴ヶ城に向かいましょうか」
いくつかの候補地を順番に回ろうと、美紅は気の向くままに車を走らせていた。
途中サービスエリアに立ち寄ると、コーヒーとサンドイッチを買って車に戻る。
当然のように美紅が運転席に乗ろうとすると、ちょうど隣に停まった車から若い男性が二人降りて来て目を見張った。
「えっ!この車、君が運転するの?」
「本当に?俺達、かっこいい車だなーってさっきから話してたんだ。まさか、君みたいに綺麗な女の子がこんなスポーツカーを?」
二人して美紅に近づき、運転席のドアの前に立ちふさがって話しかける。
美紅が返す言葉に詰まっていると、すぐ後ろから伊織の声がした。
「美紅、こっちに」
「はい」
伊織は美紅の肩を抱いて助手席に促すと、失礼、と二人に断ってから運転席に乗り込んだ。
早速美紅は、伊織が新しい宿の候補地を2泊3日で下見に行くのに同行することになった。
「今回は、東北を回ろうと思ってるんだ。ノスタルジックな日本の原風景に、やはり桜は欠かせない。ちょうど見頃を迎えた桜を見に、東京から北上しよう」
「はい」
そして美紅の希望で、二人は車で向かうことになった。
「やれやれ。まさか本当にこうなるとは……」
高速道路を気持ち良さそうに運転する美紅に、伊織は小さくひとりごつ。
ジーンズにスニーカー、髪もゆるく一つにまとめた美紅は、目を輝かせてスポーツカーの運転に夢中になっている。
(なんだろう。いいんだよ、いいんだけど……。俺は出来ればもっと、こう、甘い雰囲気に。いや、あくまで仕事中だから、これでいいんだけど。でもやっぱり、せっかく二人切りなんだし……)
頭の中でぐるぐると同じセリフを繰り返す。
そんな伊織の様子は気にも留めず、終始美紅はご機嫌だった。
「お天気も良くて最高のドライブ日和ですね!」
「そうだね」
「えーっと、まずは会津若松の鶴ヶ城に向かいましょうか」
いくつかの候補地を順番に回ろうと、美紅は気の向くままに車を走らせていた。
途中サービスエリアに立ち寄ると、コーヒーとサンドイッチを買って車に戻る。
当然のように美紅が運転席に乗ろうとすると、ちょうど隣に停まった車から若い男性が二人降りて来て目を見張った。
「えっ!この車、君が運転するの?」
「本当に?俺達、かっこいい車だなーってさっきから話してたんだ。まさか、君みたいに綺麗な女の子がこんなスポーツカーを?」
二人して美紅に近づき、運転席のドアの前に立ちふさがって話しかける。
美紅が返す言葉に詰まっていると、すぐ後ろから伊織の声がした。
「美紅、こっちに」
「はい」
伊織は美紅の肩を抱いて助手席に促すと、失礼、と二人に断ってから運転席に乗り込んだ。



