その頃、外出できるようになった村正は、ちょっとレトロな喫茶店で人と待ち合わせていた。 見た目に惹かれて頼んだクリームソーダを、 ……甘い、と思いながら飲んでいると、 「若ーっ」 という声が古いガラス窓越しに聞こえてきた。 陶器の人形などが並べらている窓辺の向こうから、見知った顔が覗いている。 染めているわけではないのに茶髪で、アイドル顔。 スーツ姿の青年、堀宮だった。 店に飛び込んでくるなり、村正の前に座る。 「若っ、ご無事でなによりですっ。 さあ、帰りましょうっ」