ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~

「まあ、恋愛のこういう気持ちって、いつまで続くものではないと聞くけどな」

 やはり、殴っておくべきだったか、とふたたび、椅子を見つめたあやめの手から、村正はひょい、と椅子を取り上げる。

「でも、きっと大丈夫だ。
 はじまりの熱が冷めても。

 なんでだろう。
 お前とは、ずっと、つづいていける気がする――。

 あのパイナップルの温室が南国の島みたいになる、その日まで」

「いやいや、それ、なかなかならないと思って言ってます?

 きっとあっという間に、パイナップルの実がなって、どんどん増えていって。

 コーヒーの木もわさわさに茂りますよ」

 あっという間に南国になるんですよ、とあやめは主張したが。

「じゃあ、わさわさになりそうになったら隠そう。
 そして、また新たな枯れたコーヒーの木を仕入れてくるんだ。

 永遠にお前の南国の島は発展途上で。
 俺たちの愛も、永遠に育っていくんだ。

 ああ、そういえば、思い出したんだが。
 たぶん、お前、俺と去年会ってるよ」

「え?」