ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~

 しばらくすると、ムラマサがやってきた。

 上から、ノートパソコンの横に広げていた本を見て言う。

「ドイツ語か。
 訳してやろうか」

 翻訳機能か。
 確かに、それは助かる、と思い、

「お願いします」
とあやめは、今、その本を差し出した。

 一応、ドイツ語も勉強したが、そこまで得意ではなかったからだ。

 ムラマサは、すらすら訳してくれていた。

 だが、長かったので、途中で疲れたのか、ソファに寝転がって読みはじめた。

 あやめはノートパソコンを打ちながら、それを聞いていたが。

 手を止め、振り向いて言う。

「あの~、ムラマサ。
 どんどん訳が短くなってますよ」