「他になにか用事はないか?」
一緒にシンクを片付けたあと、ムラマサは言う。
うーむ。
家に誰かいてくれる、とか。
お片付けを手伝ってくれる、とかいうのは、ちょっといいなと思うのだが。
この『なにか用事はないか』とか。
『困っていることはないか』攻撃は困るな、と思いながら、あやめは村正に訊いてみた。
「……むしろ、こっちが訊きたいんですけど。
『ムラマサ』は、なにができるんですか?」
ムラマサは考え込む。
よし、静かになったな、と思いながら、あやめは折り畳みのテーブルを出してきて、仕事をはじめた。



