「いや~、今日はお酒、回るの早いです~。
若っ、濃いんじゃないですか? お酒っ」
ヘラヘラ機嫌良く笑いながら、堀宮が言う。
「そうか?」
村正は下を向いて、グラスを洗いながら、なにか含みがある感じに笑っていた。
「あやめ様、気をつけてくださいよ。
若は今日お酒、濃いですっ。
あやめ様を酔わせようとしているのかもしれませんっ」
堀宮はこちら振り向き言ってきたあとで、すぐに訂正する。
「いやっ、気をつけてはいけませんでしたねっ。
酔ってあげてくださいっ、若のためにっ」
……堀宮さん、いい人だ。
いや、酔う予定はないんだが……。



