「コンビニのワインなんですけど。
一応、一番良さそうなの買ってきました。
これでいいですかね?」
あと、肉です、とあやめは炭火焼き肉弁当を差し出した。
「そうか。
わざわざすまんな。
これをお前に」
と封がしてある封筒を渡される。
「いざというときにと持っていた金だ。
しばらく世話になるんだから、お前に渡しておこう」
……しばらくいるんだ?
「いえ、結構です」
とあやめは押し返したが、
「とっておけ」
と言いながら、村正は遠く離れた場所に行く。
「とっておけ」
と廊下近くの固定電話に向かって言い、その下にその封筒を勝手に置いていた。
直接手渡しても、受け取らないと思ってのことだろう。



