ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~

 栄一郎が差し出した手をつかみ、握手をしながら、村正は言う。

「は、初めまして。

 ……小久保村正(こくぼ むらまさ)です」

 今、何故、名前の前に間がありました?

 怪しい人物だと思われますよ?
とあやめは思う。

 まあ、いつか言っていたように、小久保姓を名乗りたくないからだろうが――。

 あやめの頭に、義理の息子を罵りながら溺愛している桐治(とうじ)の顔がよぎった。